モーニングページはうつに効果的なのか?
当ブログにも、「モーニングページ うつ」という検索ワードで訪れる方が多くいらっしゃいます。
結論から言うと、「症状の重さによる」としか言えない。
あくまでわたしの場合ですが、
- 重いとき:逆効果
- 軽いとき:効く
でした。
この記事では、モーニングページをうつが重いとき・軽いときそれぞれで試したわたしが、感想を解説していきます。
うつに悩みながらもモーニングページを試そうかと考えている方は、参考にしてみてください。
わたしのプロフィールは以下の通りです。
- 20代後半・女性
- 適応障害(うつ)4年目
- 食事も摂れずに寝てばかりの時期も
- 現在は回復中
モーニングページのやり方については、以下の記事をご覧ください。
目次
うつが重いときは逆効果
うつの症状が重いとき、モーニングページを書くことは回復の助けになりませんでした。
少なくともわたしはそう感じました。
寝たきりの時期に書けないのは言うまでもないとして。
寝たきりは脱して、短時間なら起きて過ごせるようになった時期でも、モーニングページは苦痛でした。
数ヶ月頑張ったけど、挫折してしまった。
理由は以下の通りです。
- 朝起きてすぐが無理
- 書くときに手が止まる
- ぐるぐる思考の強化
「モーニングページをやめた理由」と重なる部分が多いですが、この記事ではうつとの関連に焦点を当てて解説していきます。
朝起きてすぐが無理
うつ病患者は、朝起きるのがつらく、午後になると少しずつ楽になってくるというケースが多いです。
うつ病の症状と回復のポイント | 京田辺市の心療内科 五十嵐こころのクリニック
わたしの場合も、寝起きから午前中にかけてが最も辛く、夕方になると元気になってくるという状態が続きました。
朝起き上がるのがほんっとうにきつくて…。
毎朝布団の中で、モンスター退治並みに疲れ果てる。
悪夢から覚醒するのにモンスター1匹、体を起こすためにさらにモンスター2匹倒すくらい頑張っていました。
起き上がっただけでへとへとなのに、机に直行してノート3ページ書くなんて無理。
やろうと頑張ったけど、無理なものは無理でした。
書くときに手が止まる
モーニングページには手を止めずに書き続けるというルールがあります。
しかし、うつが重いときは書き続けることができなかった。
1文書くだけで疲れてしまう。
気分が乗らないから書けないのではなく、書きたくても手を動かせない。
少し休んでエネルギーを回復させないと、書くのを再開できませんでした。
休み休み書きながら、「これはモーニングページとは言えないのでは…?」と悩むことが多々ありました。
ぐるぐる思考が強化される
モーニングページを書くことで、ぐるぐる思考が強化されてしまいました。
ぐるぐる思考とは、「ネガティブな思考がぐるぐるといつまでも頭の中をめぐり続け、くよくよと考え続ける」状態のことです。
医学的には「抑うつ的反芻」と呼ばれ、うつ病や不安障害などの様々な精神疾患とも深い関連があると言われています。
ぐるぐる思考(反芻思考)の傾向と対策|心療内科・精神科|うつ病治療の新宿ストレスクリニック
うつが重かった当時、自覚していなかったけど、ぐるぐる思考が常に付き纏っていました。
些細なきっかけでネガティブ思考のループに陥っていたし、きっかけなどなくてもネガティブなことを思い出し、ひとりで動けなくなっていた。最近やっと気づけた。
モーニングページを書くことで、ぐるぐる思考が強化されていました。
モーニングページでは思い浮かんだことを全てノートに書き出します。
嫌なこと、ネガティブなこと、向き合うのがつらいトラウマでも、ブレーキを掛けずにどんどん書いていきます。
うつが重かった当時、ネガティブなことを書くと頭がスッキリするどころかますます落ち込んでいました。
ネガティブなものごとと向き合うことに、心身の回復が追いついていなかったんだと思う。
自分の本音と向き合うエネルギーが、心身ともに不足していたのではないだろうか。
書く内容はネガティブなことばかりになって、その結果ぐるぐる思考に歯止めが効かなくなっていた。
うつが軽いときは効いた
うつがある程度回復してから、モーニングページを再開してみました。
うつが軽くなって取り組むと、モーニングページの恩恵を受けられるようになった。
モーニングページとうつの関連で特筆すべきは以下の通りです。
- 朝起きられるようになった
- ぐるぐる思考を止めてくれた
「モーニングページの効果」と重なる部分もありますが、うつとの関連に焦点を当てて説明していきます。
朝起きることができる
モーニングページを再開したときは、以前に挫折したときと比べたら朝起きられるようになっていた。
うつになる前と比べると依然として朝は辛いけど、全く起きられないというほどではない。
起きる前にベッドでゴロゴロしたり、軽くストレッチをしたりすると、のろのろ動き出すことはできる。
朝起きられるようになった理由は以下の2つです。
- 調子が回復している
- モーニングページのルールをゆるめた
調子が回復している
調子が回復したことで、朝起きられるようになってきた。
数年に渡る療養でじわりじわり回復してきたこと、それにプラスして食生活の改善と運動の習慣化が効いていると感じています。
※ただし、食事や運動を心がけるにも体力気力が必要なので、きついときは無理せずたっぷり休養してくださいね!
食事や運動のおかげで回復が進んでいるのは確かだけども、それ以上に、体調が回復したおかげで食事や運動に気を遣えるようになったという側面が強い。
生活を整える(そしてそれを維持する)余裕を持てるほど、回復できたということだと思う。
素直に嬉しいです。
モーニングページのルールをゆるめた
モーニングページのルールを自己流でゆるめて取り組んだのも、朝起きるのに功を奏しました。
書く量は少なくてもいい、毎日書けなくてもいいなどと決めたことで、モーニングページが苦痛でなくなった。
気楽に取り組めてリラックスできる習慣に変わりました。
朝一番に苦痛な儀式が待っていると思うと起きるのが嫌になるけど、リラックスできる時間のためなら起きる気になれます。
ぐるぐる思考が止まった
うつが軽くなってからは、モーニングページを書いてもぐるぐる思考が強まることはなく。
むしろ、モーニングページを書くとぐるぐる思考を止めることができるようになった。
ネガティブなことを書き出しても以前のように落ち込むことはなく、心の整理ができるようになりました。
自分の考えていることを外から眺めると、「あ、別に大したことないじゃん」と思えるようになった。
プラス、解決策や気持ちの落とし所が見つかることもある。
うつが重いときは、冷静に見る余裕がなくなっていたのかな。
モーニングページに書くことで、考え事にケリをつけることができ、ひとつのことについてうじうじ考え続けることがなくなった。
つまり、ぐるぐる思考が止まった!嬉しい!
ぐるぐる思考が止まると、脳が疲れずラクに過ごせるのだと知りました。
合うか試してみる
うつの症状は人によってさまざまです。
うつが重くてもモーニングページが平気な人もいるかもしれません。
わたしのように、うつが重いときはモーニングページが苦痛でも、回復してきたら平気になったという場合もあるでしょう。
何が辛くて何が平気なのか、自分で少しずつ試していくしかありません。
1週間とか1ヶ月など一定期間書いてみて、心身の調子を見るのがいいかと思います。
ぐるぐる思考ばかり書いてしまい、それですっきりするどころか増幅されるようなら無理しない!やめちゃう!
回復してからモーニングページを取り組むのでも遅くはありません。
自分の体調を見ながらモーニングページを試してみてください。